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   2005年過去ログ 

【05/11/04】-バイオトイレはすごい!

先日の地球環境技術展には数多くの企業が参加しており、いろんなブースでさまざまな環境技術についてお話を聞くことができました。

その中で里山でも使えるなぁと一番関心をもったものは、正和電工さんのバイオトイレです。この技術は日本環境経営大賞を受賞している優れものです。

バイオトイレとは、トイレの中に普通のオガグズが入れてあって、これを独自のスクリューを用いて攪拌して微生物分解を利用し最終的に堆肥を生成するというものです。

すでに富士山の山小屋トイレや富良野の「北の国から」のロケ地などに設置されているそうです。

トイレに使うオガグズは普通のオガグズを用います。ブースの方の説明によるとスクリューの形に特徴があるそうです。

また、水が不要なので災害などによる断水時にも使えます。しかもトイレ内も堆肥も無臭です。

バイオトイレは里山にも適していると思います。キャンプ場やロッジハウスなどの里山施設に利用できますし、家畜用に使えば循環型の農業にも利用できます。

個人の家庭には法規制の関係で現在は設置できないそうですが、十分に利用価値があるのではないでしょうか。まさにバイオマスの有効利用ですね。価値ある技術だと思いました。

【05/10/31】-ラムサール条約 第9回締約国会議

来週の11月8日から15日までウガンダのカンパラでラムサール条約の第9回締約国会議が開催されます。http://www.ramsar.org/

ラムサール条約とは、正式には「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、湿地の賢明な利用(Wise Use)を進めることを目的として、1971年にイランのラムサ-ルで採択された環境条約のことです。

実はecoカズはこのラムサール条約の専門家でして、修士論文も含めこれまで書いた論文はラムサール条約に関係しています。ラムサール条約は環境条約の中でも多国間で締約されたものとしては先駆的な条約で、2005年現在加盟国数は147ヶ国にのぼります。

また、物理的に湿地を保全することのみを目的とするのではなく、湿地に関係する社会や文化の有様にまで目を配る優れて奥行きの深い条約です。

ラムサール条約は里山とも関係があります。里山には水田や小川がありますよね。それらも立派な湿地ですからラムサール条約の保全対象となるのです。

今回の第9回締約国会議は「湿地と水:命を育み、暮らしを支える」というテーマのもとで開催されます。日本は国内の湿地20ヶ所を新たに登録する予定で、尾瀬、宍道湖、秋吉台地下水系などが登録されます。これによって国内の登録湿地は倍増することになります。

ラムサール条約については、私もこの秋、新しいサイトを立ち上げる予定ですので、詳しい内容はそのサイトを参考にして頂ければ幸いです。準備ができ次第ここでもお知らせしようと思っています。

【05/10/28】-地球環境技術展~ニューアース2005

今、大阪南港のインテックス大阪で「地球環境技術展~ニューアース2005」が開催されているのですが、昨日さっそく行ってきました。前回の2002年の時も行きましたので、3年ぶりになります。

この展示会では環境に関する様々な最新技術を目にすることができます。出展者は大中小の企業をはじめ、自治体や大学など多種多様です。それぞれのブースにいけば、環境技術について気軽にいろいろ教えてもらえますし、ビジネスマンがあちこちで商談しています。

場内は撮影禁止なので、内部の様子をお届けすることはできませんが、野外展示場に面白いものをみつけました。これは「ハイブリッド発電くん」といって、そよ風と太陽光を利用して発電する機械です。かなり大きな機械で、海風をうけてゆっくり回転していました。

ガス自動車や電気自動車の展示も結構ありました。これはリチウムイオン電池を利用した作業用自動車です。小型でかわいかったので、デジカメにとっておきました。(つづく)

【05/10/21】-はじめての里山歩き

今NHK教育番組の趣味悠々で「はじめての里山歩き」という番組を放送しています。残念ながら今月で終了ですが、ご覧の方もいらっしゃるでしょう。私も見ていますが、ゲストも結構豪華ですよね。

山登りというとある程度の体力が必要なイメージがありますが、里山歩きは低山ないし平地を自然を楽しみながらマイペースで歩くものなので、あまり体力的な心配もなく気軽にできます。シニアの数も増えようとしている今、これから盛んになるのではないでしょうか。

私は低山ハイクはよく行きますが、里山歩きはあまりしたことがありません。しかし、里山の学校に入学してすでに半年がたち、何となく里山のことも理解できてきましたので、私も里山歩きをしようかなと考えています。

ということで、里山同好会内に「里山歩き隊」を作ることにしました。特設コーナーを作って私が歩いた里山についてデジカメ写真などを交えながらご紹介していこう思います。もし私と里山を歩きたいという方がいらっしゃったら、お付き合いしますので一声かけてくださいね。隊員募集中です。

【05/10/14】-食品リサイクル法と里山

2006年から食品リサイクル法における食品循環資源の再生利用率20%以上にすることがすべての事業者に義務づけられるます。このため、この食品廃棄物を堆肥化して農業に参入しようという動きがあるそうです。

こうした事業は食品資源の有効活用につながることから、望ましいものではあります。食品廃棄物はバイオマス発電にも活用できる有効な資源です。しかし、一方で、廃棄物の不法投棄という目的を伏せ、食品廃棄物の利用で循環型農業を始めたいと農業法人の設立について農業会議などに相談に来る産廃業者が増加しているそうです。

折りしも来年からは新会社法が施行され、会社の設立がこれまでよりもずっと簡単になる中、こうした不法投棄目的で農業法人を設立し農地の取得を狙う者が増加するのではないかと心配です。こうした動きは里山全体の環境を破壊するものです。具体的な対策を今から考えておく必要があるのではないでしょうか。

【05/10/06】-「自治体総景観行政団体」時代

このところ景観法のご紹介を続けておりますが、こないだ景観法に関するニュースが入ってきましたのでご紹介しましょう。

国土交通省は、景観法に基づく各地域の取組みを積極支援するために、平成17年10月1日から都市・地域整備局都市計画課に景観室を設置したそうです。

景観法に関しては国土交通省がかなり力をいれています。今回専門部局ができたことで景観法に基づく国土作りが加速していくことになりそうですね。

ちなみに、平成17年9月15日現在までに全国171の自治体が「景観行政団体」としての公示を行っています。実は今「自治体総景観行政団体」時代が到来しようとしているのかもしれません。

景観法はあまり目立ちませんが、環境問題のみならず都市計画関連のビジネスなどにも影響を与える面白い法律です。みなさんも今後注目してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、私も景観法に関するホームページを開設しました。ここでご紹介しましたっけ?してないですよね。まだ作りかけなので、もう少し充実させてからご紹介致します。お楽しみに!
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【05/09/29】-景観緑三法[その2]

引き続き景観法の内容についてご紹介します。景観法は、良好な景観を現在及び将来における国民共通の資産と位置付けました。また、景観形成について、住民、事業者及び地方自治体の協働を進めるべきとしています。

各主体の責務としては、国が良好な景観の形成に関する総合的な施策を策定・実施し、地方自治体が地域に応じた具体的な施策を策定・実施します。

事業者も事業活動に関し良好な景観の形成に努めなければなりません。また住民には良好な景観の形成に積極的な役割を果たすことが求められています。

景観法は景観計画制度を創設しました。これは、景観行政団体が景観計画を策定し景観の保全を図るものです。

景観行政団体とは、景観づくりの担い手である行政団体として景観法が設けた制度です。最近、景観行政団体が増加しています。

また、景観計画の策定にあたっては、公聴会の開催などを通じて住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければなりません。

【05/09/25】-コウノトリよ、未来の空を舞え!

昨日、地元兵庫県の豊岡市で人口繁殖させたコウノトリの放鳥が行われた。ニュースを見ていて思わず胸が熱くなってきた。コウノトリって予想以上に大きく、その空を舞う姿は何ともいえず優雅で絶対に生で見てみたいと思った。

日本にはかつて北海道以外全国各地にコウノトリが生息していたが、昭和46年に野生のコウノトリは絶滅した。当時私は4歳だったので野生のコウノトリを見たことは一度もない。絶滅の原因は、明治以降の乱獲や農薬の過度な使用などの農業の近代化と言われている。

しかし、ここにきて農薬の過度な使用が見直され、また、コウノトリの生息域である里山の重要性も認識されつつある。もちろんコウノトリの自然繁殖のための環境整備はまだまだこれからだが、そうしたことへの社会的コンセンサスはできつつあるように思える。

豊岡と宝塚の距離はだいぶんあるので、この地でコウノトリの姿をみることはずっと先のことかもしれない。しかし、いつの日か宝塚の空で、そして日本全国の空でコウノトリが舞う姿を見られることを私は楽しみにしている。

コウノトリよ、未来の空を舞え!


【05/09/23】-コウノトリとの共生

今月24日に兵庫県豊岡市でコウノトリが試験放鳥されます。これにあわせて地元のコウノトリの郷営農組合ではコウノトリが生きてゆけるように、農薬の使用を少なくするなどの農法を取り、エサとなるカエルやドジョウが
たくさん住む田んぼづくりを進めています。

コウノトリは兵庫県の県鳥ですが、すでに絶滅しており今回放鳥されるのは人工飼育で祖だったものです。コウノトリの郷営農組合では、コウノトリの生活環境づくりと営農を両立させるため積極的な活動を続けています。

コウノトリは里山を象徴する鳥としてかつては全国に生息したが、これをきっかけに、再び里山にコウノトリが戻ってきてくれれば、すばらしいことです。そのためには地道で息の長い里山の環境作りが必要ですが、私もご協力できるところは協力してゆきたいと考えています。

【05/09/21】-景観緑三法[その1]

今回は久しぶりに環境法の解説をしましょう。テーマは「景観法」です。景観法は里山の景観保護にも密接に関係しています。

ところで、ヨーロッパなどでは日本に比べて伝統的な景観が良く残されていますね。

イタリアやフランスでは景観に関する基本法を定めていますが、日本でも景観の保護を直接規定する景観法が、平成16年6月に制定されました。

景観の保護はこれまで、都市計画法や特別措置法などによって個別に保護されてきましたが、同法により景観の総合的な保護体制が整備されたわけです。

制定された法律は「景観緑三法」といわれています。これは3つの法律からなります。すなわち、景観法、景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律、都市緑地保全法等の一部を改正する法律、です。

また、これにあわせて屋外広告物法も改正されました。

日本の景観は、これまで自治体による景観保護条例が中心となって保護されてきました。現在、全国で500以上の景観に関する条例が制定されています。

しかし、これらの条例はあくまで自治体の自主的規制であり法的根拠をもちません。このため強制力にも乏しく限界が指摘されていました。

そして、近年は市民の生活空間への関心も高まっています。また、政府が、「観光立国行動計画」を立てるなど景観の観光資源としての役割も重視されるようになりました。

景観緑三法の制定にはこうした背景があるのです。

【05/09/09】-里山のセミナーをやります。

とある企業財団のOB会から里山のセミナーをして欲しいとのオファーがありました。私は里山活動をしていますが、まだまだ初心者なんでどうしようかと迷ったのですが、友人を介しての依頼だったこともありお受けすることにしました。

で、そのテーマの連絡期限が今日までのため、何にしようかあれこれ考えていたんですが、さっきスイカを食べてて、ハッとおもしろいことを思いつきました。これでいこう!

まだ、先方に連絡してませんし、内容も固まっていないので詳しいことは書けませんが、我ながらヒットです。だけど、アイデアって変な時にでるもんですね。机に座っている時はなかなか思いつかないんだよなぁ。

【05/09/05】-めぐる里山起業

以前から里山起業したいと考えており、これまであるアイデアをもっていたのですが、ここにきてまたアイデアが変わって来ました。ちょっとおもしろい分野を見つけました。

まだ内容を煮詰めていないので詳しくは述べませんが、起業形態としてはLLPを使うと面白いかなと考えています。LLPというと施行から1ヶ月経ちましたが、士業による企業支援ビジネスや節税対策に結構利用されているようです。

昨今は規制緩和が時代の流れですが、環境の分野はこれに反して規制強化の世界ですから、コンサル業なんかにとってはビジネスチャンスが大きい世界のような気がします。あとは情報を常時キャッチしてチャンスを逃さないことでしょうか。そういえば、環境省が新着情報のメール配信サービスを始めましたので、メルアド登録しておくと便利かもよ。
○環境省新着配信 http://www.env.go.jp/webnews/


【05/09/01】-エコツーリズム

エコたびブログに支店を開設した影響もあってか、最近エコツーリズムに特に関心が出てきました。もともと旅行好きなのに加えて、私の研究対象には世界遺産条約なども入っているので、学問的にもいろいろ知りたくなってきました。

仕事の関係からみても、たとえば農村民宿の開設には、旅館業、食品営業、農地法、建築基準法などの行政手続が関係しているので、業務としてコミットできても面白いと感じています。あとはマーケットがあるかどうかですね。探してみにゃ。

今日は昼から大学の研究室へ行くので、エコツーリズムに関する資料も集めてこようと考えています。だけど、うちの大学は観光関係の学科がないから他校へ出張しなければならないかも。仕事もあるし、あまり時間がないなぁ。

【05/08/31】-環境大福帳

地球温暖化対策が急務な昨今ですが、とはいえ、いったい自分はどれだけ環境に負荷を与える生活をしているのかについては、正直よくわかりませんよね。特に一般家庭や私のようなSOHO事業者は「こんなものかなぁ」と感覚的にエコな生活を志す場合が多いと思います。

そこで環境省が考案したのが「環境大福帳」です。これは「エコアクション21」のSOHO向けの支援ソフトで、特にオフィス、運輸、サービスなどの比較的環境負荷の発生が少ない事業者等が対象になっています。

私も使っているのですが、簡単に事務所の環境負荷の内容がわかるので、なかなか面白いです。ちなみに、ネコのマスコットは小池百合子環境相が決めたそうです。こないだ環境省の担当者が言っていました。ネコ好きなんでしょうか(笑)。

【05/08/30】-企業とNPOのコラボ

さて、宝酒造さんはその名の通り酒づくりがメインの会社ですが、お酒の原料がお米であることに着目して、NPO法人「森の学校」さんの協力を得て、2004年に「TAKARAお酒とお米の学校」を開校しました。

これは4月の「田植え編」から10月の「恵み編」まで2ヶ月ごとに開校され、お米作りとお米からお酒ができるまでを体験を通じて学ぼうとするものです。報告書には楽しそうに農作業をする家族の写真が掲載されています。

私も里山倶楽部で畑仕事と田んぼ作業を体験中ですが、非常に楽しいし、いろいろ学ぶところも多いです。子供たちにとってはなおさらそうでしょう。また、企業とNPOのコラボレーションによるこうしたイベントはあまり見かけないユニークな試みですね。学校は今年も開校中だそうですよ。

【05/08/29】-里山!環境報告書

今回は久々に環境報告書を一つご紹介します。私の事務所には定期的に数社から環境報告書が送られてくるのですが、先日は宝酒造さんから環境報告書が送られてきました。この中から里山に関する活動をとりあげましょう。

ところで、宝酒造さんの環境報告書は従前「緑字決算報告書」と題して会社の環境負荷の改善度をECO(エコ)という一つの指標であらわすユニークなものですが、今年は「緑字企業報告書」と名前を変えて、より内容を充実して発行されています。

ちょっと閑話休題すると、最近は「環境報告書」という名前から「社会環境報告書」というように題名を変えて、単に環境活動のみならず社会貢献活動までを含めた報告書を作成する企業が増えてきています。これはいわゆるCSRの普及に伴うものだといえますが、今や環境報告書は詳細な会社案内的存在としてその重要度が高まってきていると、ある会社の環境部の方もおっしゃっていました。(つづく)

【05/08/28】-環境でメシが食えるか?

環境法務の仕事を掲げていると、たまに「環境でメシが食えますか?」という質問を受けることがあります。これは職種によって答えが変わると思うのですが、環境だけでメシは食えないと思います(たぶん)。私も当然のごとく環境以外の仕事もやっています。

事業において実績を上げるためには、人間の欲望に訴える業務が端的に一番効果があがると思うのですが、環境分野は公共的な性格もあわせもつので、不可能ではないにしろ事業性をもった環境活動を行うことはなかなか難しい。ましてや行政書士のような法務専門職となると、手持ちの駒も少なくなおさらです。

結局、事業内容の組み合わせがうまくいくか否かのポイントだと思うのですが、言うは易しで、業務に環境をどのように組み合わせていこうか毎日頭を悩ませています。

【05/08/27】-環境LLPのススメ

今月から設立が可能となったLLP(有限責任事業組合)ですが、東京や大阪を始めとして各地で設立されているようです。LLPについては以前にも書きましたが、会社でも組合でもない人的資源を重視する新しい事業形態のことです。

団体による環境活動には、これまでNPO法人が多く利用されてきましたが、これからはLLPという選択肢が加わることになりました。LLPのメリットはいろいろありますが、設立が比較的簡単なところも利点です。組合員は2人いればOKで、NPO法人のように申請から認証まで数ヶ月も待たされることもありません。

まだ環境に関するLLPが設立されたろいうニュースは耳にしませんが、いずれLLPを利用したエコ起業なりエコ活動の動きがでてくるのではと思います。どんな内容の環境LLPが設立されるのか今から楽しみですね。

【05/08/26】-里山トラストオーナー

先日届いた農業新聞に「里山トラストオーナー」の記事があったので、ちょっと紹介しましょう。この制度は、郡上八幡の「山と川の学校」さんが行っているエコツーリズムの一つです。

具体的には、耕作放棄地にオーナー登録をしてもらうことによって、草刈や耕うんなどの作業をしてもらうことにより、1年を目処に農地を再生してもらい、さらに2年目以降はオーナーが市民農園のように利用できるという制度です。私が気になる農地の権利関係は特に設定しておらず、農地の管理作業を行っているイメージだそうです。おもしろいですね。

おりしも「特定農地貸付法」が改正され市民農園の開設規制が緩和されてきていますので、今後こうした農家以外の主体による遊休農地の活用が進んでいくことになるのでないでしょうか。2007年以降のアクティブシニアの増加も伴い、これから農業は熱いかも。

【05/08/25】-サツキとメイの家

愛知万博で大人気の「サツキとメイの家」ですが、以前から万博終了後の保存をどうするかが注目されていましたよね。先日のニュースによると、協会側の意思として現状のまま万博会場に残す方針のようです。

「サツキとメイの家」は映画では里山にあるので、全国の里山自治体がその誘致を働きかけていました。確かに誘致できたら大きな観光の目玉になりますから、どこに誘致してもしこりがのこってしまうので、なかなか判断が難しいでしょう。現状維持というのも仕方のないことかもしれません。大阪万博の太陽の塔のように万博の記念にもなりますし。

私はまだ「サツキとメイの家」へ行ったことがありませんが、愛知だと関東よりも行きやすくていいかも(笑)。いずれにせよ里山の良さを思い起こさせるモニュメントとして有効に活用してもらえればと思います。

【05/08/24】-農家へ営業に行きました。

私は行政書士でもあるので、仕事のために営業もします。実はこのところの暑さでイマイチ動けなかったのですが、処暑をすぎて少し暑さもおさまってきたので、久々に農家の営業に行ってきました。

農家へ営業にいくというと里山へ行くことを想像される方も多いと思いますが、意外と都会にも農家が点在しています。新興住宅とごっちゃになっている場合もありますが、集落として存在している場合も結構あります。そうしたところを見つけるのも楽しいですよ。

都会の農家を訪問するときは、農家ごとの距離があまりないので楽ですが、本格的な里山にいくと各戸ごとの距離が離れていて大変です。脚力がない人はちょっとしんどいかも。それでも、田園風景の中を歩くのは気持ちいいし体にもよさそうです。疲れても心地よい疲れですね。

【05/08/15】-うちはクワガタ屋じゃないよ。

HPにアクセスしてくる検索キーワードには時折変なものがありますが、最近多いのは「クワガタ」です。季節柄わからんではないが、うちはクワガタ屋じゃないよ。

以前、北摂の台場クヌギが一部のクワガタマニアのせいで破壊されているという話を公式ブログで書いたのですが、それが妙に検索エンジンに拾われてるみたいで、「台場 クワガタ」とかいう検索キーワードがやたら多い。

子供がクワガタを取りたがるのは、私も経験があるし世の常だから全然構わないが、大人のマニアになると、そこに営利性がからんだりして始末が悪い場合が多い。私はクワガタは好きだが、正直言って、いい大人には、クワガタを取ることよりもそれを自然の中で生かすことを考えてもらいたいもんです。

【05/08/14】-枝豆とカメムシ

私は農家ではないので農作業については素人ですが(将来はちょこっとやりたいなぁ)、里山の学校では畑仕事もしており、枝豆なんかも栽培しています。

春先に栽培作物の一つに枝豆を選んだとき、担当者から「カメムシがつくよ~。」と言われたので、どんなものかと思っていたら、ホントにカメムシだらけになっていました。

どうやらカメムシは枝豆に限らず農作物の天敵のようで、農業新聞を見ていてもカメムシ対策の薬剤公告が必ずあります。しかもかなりでかく載っています。実際、カメムシはご存知のとおり臭いし、作為の汁を吸って害するし困ったものです。

なんでも山間部などでは、晩秋になるとカメムシが越冬のために大挙して家の中に入ってきて生活が不能になる事故がたまに発生するとか。それも里山ならではのことでしょうが、都会の女の子だったら気絶するかもしれませんね(笑)。

【05/07/10】-LLC/LLPと農業経営

この6月末に商法が大改正され、LLC(合同会社)という新しい制度ができました。また、これとは別に4月には有限責任事業組合(LLP)法がすでに成立しており、これらはいずれも農業分野にも影響を与える法整備といえます。

LLPは人的資源を重視するとともに内部の運営に柔軟性が認められているため、コミュニティが重視される農村においても活用できる事業形態ではないかと思います。また、課税も構成員課税であることから、納税の負担も軽くなり使い勝手がいいのではないでしょうか。

具体的には農水省も推奨しているように集落営農や食品・流通業界と農村との共同事業などに利用できると思います。また、来年施行の新会社法におけるLLCも農業法人として利用することが考えられます。これから農業を取り巻く環境も随分と変化してゆくようです。

たとえば、農産物の生産・集荷・加工・何倍などをLLPによって組織化し、同時に柔軟な内部運営によって役割分担することえ集落営農の発展に活用することができるのです。また、LLPによる集落営農は、国の支援の対象となる「担い手の要件」を備えることにも役立ちます。

このように、いろいろと活用できそうなLLPですが、現段階ではまだ法律が施行されていません。日本初のLLPはどのような組織になるのか、ちょっと楽しみですね。

【05/07/07】-指定種苗制度の改正

今日は京都で開催された近畿農政局の指定種苗制度の改正説明会に行ってきました。会場は二条城の近くで私の生まれたところに近かったので、久々の京都がうれしかったです。

種苗制度は農業のみならず知的財産権もからむ面白い分野です。新品種を品種登録すると育成者権が発生しますが、その権利を守る品種保護Gメンも存在しています。また、国際的にもその保護への関心が高い分野です。

会場は近畿各県からの参加者でいっぱいでした。会場をつらつら見るに種苗業界もいろいろありそうで、結構興味津々。若い女性も多かったのは花屋さんのご主人か店員さんでしょうか?

法改正の説明が終わって質疑応答の時間では、専門的な話でよく理解できないところもあったので、この分野の研究もこれから進めていかないといけないと感じました。

【05/07/03】-書生っぽい私

私は一応、個人事業主なのですが、どうもそうした雰囲気がなく、他人から見ると書生っぽいらしいです。いい年なのでそれでは困ると思っているのですが、性格というか持って生まれたものなので仕方がありません。

しかし、そうした雰囲気は農家の人たちには逆にいいみたいで、いつもやさしくして頂いています。自分で言うのもなんですが、これは里山活動などに参加して農村コミュニティに対する理解をコツコツ続けている成果もあると思います。農村には都会ではすでに失われた地域的つながりのよさがあります。

これからも農業や農村社会への理解を深めながら農業法務に取り組んでいきたいと考えています。たまに農業の法人化をむやみに勧める方もおられますが、日本の農業はなんでもビジネスオンリーに考えればすむといった単純はものではないのです。

【05/07/01】-新会社法の農業への影響

先日、新会社法が成立しました。今回の改正は非常に大幅な改正で、論点をあげるときりがありませんが、農業との関係で言うとLLC(合同会社)及びLLP(有限責任事業組合)が大きな意味をもちそうです。

農業とこれらの関係については、税理士の森剛一先生が詳しく分析されています。それによると、特にLLPが農業の法人化に活用できるのではないかということです。税務面での有効性が紹介されています。

LLCやLLPといわれても、日本人にはまだピンとこないかも知れませんが、これらの法人制度の農業分野における活用は、アメリカで特に進んでいるようです。こうした事例を研究しつつ、日本の農業分野における会社法の新制度の利用方法を、私も研究してみようと考えています。

【05/06/30】-スローライフ

最近「スローライフ」という言葉をよく耳にするようになりました。スローライフというと、言葉からして田舎でゆっくりマイペースで生活するイメージがあります。あわただしい都会で暮らしていると、ふとそうした生活に憧れることは誰でもありますね。

私も田舎で暮らしたいなぁと思っているのですが、多分田舎に移ってもスローに暮らすことは無理でしょう。もう忙しさに慣れてしまって何かしていないと落ち着かなかったりします。というか、田舎に移ったら都会よりも不便だからスローに暮らしていたら生きていけません。

スローライフとは別にゆっくり暮らすことではないと思います。自分らしさを大切にして生きていくでもいうのでしょうか、たとえば都会のあわただしさの中にいても季節を感じることはできるし、ものごとを自分なりの視点で見ることもできる。その意味ではスローライフという言葉はあまりよくないですね。「自分ライフ」とでも言い換えたほうがいいもしれません。

【05/06/29】-農業とNPO法人

最近、農業に携わるNPOが徐々に増えています。NPO 法人とは、特定非営利活動法人といい、特定非営利活動促進法(NPO 法)で設定された法人です。「非営利」という名称ですが、事業も売り上げも、黒字も給与支払いも全て認められます。ただし、収入から支出を差し引いて余った資金を法人の関係者で分配することはできません。会社組織でいう配当が禁止されているのです。

このNPO法人制度を利用して農業分野の活動をはじめる団体が増加しています。環境保全型農業、食生活文化の伝承発展、グリーンツーリズムなどが主な活動です。NPO法人はその活動範囲が法律で17項目に限定されていますが、その中に農業は含まれていません。しかし、このような農業分野におけるNPO法人の活動が活発になるに従い、活動分野に明記される可能性もあります。

NPO法人は原則として農地を取得したり賃貸借できる主体ではありませんが、NPO法人のメンバーに農家が参加したり経済特区制度を利用するなどして、農業分野での活動が可能になっています。日本の農業は公益性をも兼ね備えた産業ですからNPO法人との親和性が高いといえます。今後も農業NPO法人の動向が楽しみです。

【05/06/28】-里山の台場クヌギが危ない!

昨日のニュースで報道されていたのですが、兵庫県のとある里山の環境が存亡の危機だそうです。そこはオオクワガタの産地なのですが、一部の心無いマニアのために生息樹木である台場クヌギが荒らされています。

台場クヌギとは、炭焼きのためにクヌギの木の伐採を繰返してゆくうちに、株が太くなり台のようになることから、こう呼ぶようになったクヌギのことです。大きく成長するためには人の手入れと年月が必要なのですが、クヌギの中にいるクワガタの幼虫を狙って木の破壊が横行しています。

私も子供のころはカブトムシやクワガタが大好きでよく山林にとりに行きましたが、今回の仕業は間違いなく大人の仕業で、その節操の無さはあきれてしまいます。大たい里山は必ず地主がいるのだから、こうした行為は犯罪です。取締りを強化するとともに、愛好家には常識的な行動をとってもらいたいものです。

【05/06/25】-空梅雨

関西の空梅雨はちょっとひどいです。昼間に大阪へ出かけましたが暑すぎです。この辺りは武庫川水系なのですが、このままだと渇水はどうも避けられそうにないかもしれません。

空梅雨が続くと農作物への影響が深刻です。梅雨はジメジメして不快指数高いですが、農業にとってはなくてはならないものですから、早く雨が降ってほしいものです。

一方、私の事務所はまだまだクーラーをつける予定はありません。温暖化防止のためと、大阪市内に比べれば宝塚は涼しいので6月中は耐えられそうです。しかし、さすがにこの暑さだと熱中症になりそうで外回りするのも気をつけないと怖いですね。ミニ水筒は必携です。

【05/06/24】-地方の模様と農

農業や里山に関心があるので、その類の本もよく読みます。こないだは「失敗しない田舎暮らし入門」という本を読みました。田舎暮らしの本音を書いてある本でなかなか役に立ちました。

しかし、内容もさることながら、その本の中の統計によると、日本の国土の半分が過疎地だということです。日本の国土はご存知のようにさほど広くはないのに人口は1億人越えています。そして、その人口がかなり片寄って存在しているわけです。

地方地方といいますが、地方ひとつを見てみても、人口の多い地域と過疎の地域があるわけです。それに応じて農業のあり方も地域の事情によってさまざまに異なるのだと思います。ひとつひとつの現場を注意深く観察する必要がありそうです。

【05/06/18】-私が里山活動をする理由

私は農家ではないので本格的な農業の経験がありません。しかし、農業の現場のことを知らないで農業の仕事はできないので、今、とある農村で里山活動をしているNPOに参加して、いろいろと農村社会について勉強させてもらっています。

スローライフという言葉をよく耳にするようになりましたが、最近、都会から田舎へ移る人が増えてきているそうです。しかし、都会と田舎では社会的な決まり事に違いも多く、本来は郷に入っては郷に従うべきところを、そうしたことに無頓着な移住都会人も多いそうです。それではいけませんね。

どんな町や村にでも文化があるのですから、そこで暮らす以上、その文化を理解して慣れ親しむ必要があリます。私もいずれ田舎へ移りたいと考えているのですが、その際の心構えを里山活動を通じて身につけられればいいなぁと考えています。

【05/06/15】-田園地帯をゆく[その3]

トンビ(またはトビ)は街中ではまず見かけることができません。私が以前住んでいた高槻の摂津峡近辺ではトンビが飛んでて当たり前でしたが、引越してからはとんと目にしていませんでした。そうこうしていると、近くを低空飛行しているトンビを発見!

これは近接撮影のチャンスと後を追っかけたのですが、さっさと上空に上ってしまいました。仕方がないので近くの畑の写真をパチリ。今度来たときには、うまいこと撮りたいものです。

ということで午前中で事務所へ戻ることに。帰りに駅をよく見ると、駅のホームがトンネルの中にあることに気がつきました。ホームの中から外をみると、ちょっと怪しげな雰囲気です。

来週は別の田園地帯に行くことになりそうなので、またデジカメ持っていこうかな。仕事にデジカメに忙しいエコカズなのでした。(完)

【05/06/14】-田園地帯をゆく[その2]

この辺はいわゆる里山なんですね。こうなると仕事でこちらに来たとはいえ、里山好きとしては気になってしようがありません。そこで、仕事とは別に里山散策をすることになっちゃいました!(って自分で勝手に決めてんだろーが、あぁ自由業。。)

私は里山に入ったら、まず鎮守の森を訪ねることにしています。地元の氏神様ですね。私は無神論者ですが、こうした氏神様には里の人の祈りが込められています。なので、里山を訪れたら必ず氏神様にお参りしてご挨拶するのが礼儀ってものなのです。

探してみるとありました。素盞嗚命(すさのおのみこと)神社という厳かな神社です。周囲を田んぼに囲まれた杉林の中に建っていました。説明によると、市の天然記念物に指定されている樹齢400年の大杉があるとのこと。お参りの後に境内をうろつくと、ありましたありました、写真では大きさがいまいちわかりにくいですが、まっすぐに伸びた大杉はそれはりっぱなものでした。

実は午前中で仕事を終えて帰るつもりだったのですが、一応弁当も持ってきていたので、近くのバス停の待合室で食べて帰ることにしました。そこで休憩しながらふと見上げると、上空を優雅に舞うトンビを発見!(つづく)

【05/06/12】-田園地帯をゆく[その1]

先週の金曜日はちょっと近くの田園地帯に出かけてきました。JRもようやく来週には復旧するようですが、その日は阪急で宝塚まで出て三田方面へ向かいます。朝早く出たのですが、三田方面から宝塚に出て阪急に向かう乗客は大変そうでした。

私は逆にJR宝塚線から三田方面へ向かったのですが、思った以上に乗客が多かったです。そういえば三田には関学もあるし、工場なども多いので、そっち方面の人かなぁなどと思いながら途中の駅で下車しました。

そこからバスに乗って田園地帯に向かいます。このバスには初めて乗ったのですが、これが結構な山道をゆくので、その先に興味深々です。

20分ほど走った後、急に視界が開けてきました。どうやら目的地に到着したようです。おー、私の周りに田園が広がっています。私はターミナルっぽいバス停で下車してから地図を見ながら歩き始めました。(つづく)

【05/03/19】- 里山の学校と森林ミーティング

山の重要性は法政策の世界でも重視され始めています。すでに生物多様性国家戦略も里山の重要性を認識しており、里山保全のためのパイロット事業が全国で実施されています。兵庫県では三田に一つプロジェクトがあります。

さらに、先月参加した大阪自然保護協会主催の森林ミーティングで知ったのですが、関東では弁護士連合会が里山をテーマにしたシンポジウムを開催しました。先日そのシンポジウムの資料を手に入れたのですが、これがよくまとまっており、さすが、弁護士会はやりますねぇ。

この森林ミーティングでは、里山に関するさまざまな話が聞けて有益でしたが、一方、里山を保全しようとする都会人のアプローチと里山で生きる現地の人のアプローチは、かみ合わないこともあるなど、保全における問題点も指摘されていました。

こうした問題は法律学ではなく「里山社会学」的な課題だと思うのですが、里山の学校は里山で生きる農家の方が会長さんなので、その辺りのお話もいろいろ聞けるのではないかと期待しているんです。(

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