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   江戸の都市環境 

今日は趣向を変えて、江戸の都市環境についてを紹介しよう。ちょっと前にいわゆる「江戸学」なるものがブームになった記憶があるが、環境問題を考えるにあたっても江戸時代から学ぶことはいろいろありそうである。

江戸は当時世界最大の都市だったことはよく知られている。人口は100万人を越え人口密度は現在の東京の5倍程度だったという。今から考えても超過密都市だったわけだ。これだけの都市になると当然都市環境にも支障が出てくると思うのだが、意外とそうではなかったらしい。

というのも、武士は支配階級であったので、その住環境が良好であったことは想像できるが、庶民の暮らしをみても、江戸市中には共同トイレやごみ捨て場も完備され、しかもそれらが整然と利用されていたそうだ。市中を流れる隅田川も綺麗で、当時のロンドンのテムズ川とは大違いだったそうな。

これには2つの理由が指摘されている。一つ目は、江戸市内ではリサイクルやリユースを自然に行う質実な習慣が存在していたこと、二つ目は、廃棄物を再度利用できるようにすることを生業にする者が多かったこと、である。要するに都市全体がソフト面、ハード面とも循環型の社会であったわけだ。

この点、現在の日本と比較すると、ハード面ではリサイクル関係の法律等が整備されてきたとはいえ、やはりまだまだ使い捨ての意識は強く残っている。その一方で、不思議と環境に対する関心は高いわけだから、今後はこうした関心を日常生活の行動に具体的につなげていくことが大切だと思います。





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